群馬県高崎市のリフォーム・リノベーション

事業企画部門

No.14-2 モミの木 

投稿日:2017.12.22

*前回更新もあわせてお読みください

*アンデルセン童話「もみの木」のお話です

http://www.aozora.gr.jp/cards/000019/files/44423_21529.html


 

『まちそとの森もりに、いっぽん、とてもかわいらしい、もみの木がありました。』
冬になると思いだす、アンデルセン童話『もみの木』
華やかなクリスマスの街並み、嬉しそうな笑顔のそばに
もしかしたら、こんなお話があったかもしれない。

 

No.14 もみの木 -お星さまの場合-

 

 

「たのしめるときに、たのしんでおけばよかった。もうだめだ。もうだめだ。」
おれんじいろの炎が舌をのばし、火の粉がからみつく中でモミの木はおもう。
あおあおとしていた山の暮らしを、あかあかとしていたクリスマスの日を。
「きたない、ふるいもみの木」はまきとなり、ずんずん天へのぼって、
おしまいになってしまった。

 

そんななか、一つ残ったものがある。
小さかったモミの木が、一番幸せだった時
その頭につけていた、ちょっとひしゃげたかたちのお星さまである。
燃やされる前に一番すえっ子のおとこの子が目ざとく見つけ、
あたたかなセーターの胸にくっつけて、勲章のような顔をしていた。

 

「次は、勲章か。わるくない、わるくない!」

 

星は、クリスマスの主役だった。
どんなプレゼントより、ごうかなチキンより、
きらきらかがやいて、クリスマスを告げていた。
ご主人は「星がないとしっくりこない」といっていたし、
子供たちは星に届くために大きくなりたがった。
星も、そんな自分を誇らしく、たとえ物置で眠っていても
輝きを忘れずに、ひしゃげた頭を精一杯しゃんとしていた。

 

ちょっと先の未来で、ひしゃげた頭の星は
新しい星にツリーのてっぺんをとられ、
おもちゃ箱のなかでいつしか忘れ去られてしまうだろう。
しかし、その未来はいまの星をくもらせることはない。
きらきらと輝くものは、いつまでも星の中にあった。

 

もし。

 

本を閉じ、物語に思いを馳せる。
もし、モミの木がふるさとの山の良さをわかっていたら。
星のように、自分自身で輝けていたら。
童話は残酷にも、モミの木のすべてはおしまいになり、幕を閉じる。
そこには、リアルなドラマよりもずっと
私たちの現実へ迫るストーリーがあるのだ。

 

私たちもどこかで、「もし。」と呟かれているのかもしれない。
その時、「わるくない、わるくない!」とひしゃげた自分を起こせるか
童話は心の母として、あなたを支えてくれるだろう。

 

メリークリスマス。
笑い楽しむ人生を記そう。

 


≪今回の言葉≫
*暮らし/住まい/家/インテリア/リフォーム/リノベーション
*物語/本/食/衣/旅/出会い/思考/文化/芸術
*モミの木も星も、あなたに伝えるために生まれてきたのです。