群馬県高崎市のリフォーム・リノベーション

事業企画部門

No.04  文具

投稿日:2017.08.07

 

あさぎいろ。
 これが私の、一番初めの「わかんない色」だった。
 やまぶきいろ、ぐんじょういろ、ときわいろ、あかがねいろ。
 小さく減っていくのは決まって、「わかんない色」だった。

 

 

No.04 文具
休日。

 
今日は、高崎の中でも特に面白い文房具屋さんに出かけてみた。
小学生が開け放したドアに、続いて足を踏み入れる。
おもちゃ箱を開けたかのような、カラフルでポップな店内。
小さいころ、小銭を握りしめて鉛筆みた商店とは違う雰囲気。
例えるなら、デパ地下の急かすような色彩、移動販売のお菓子屋さんの誘惑。
前を走る小学生の気持ちになって、店内を見渡した。

 

 

 おしょうゆとケチャップでテーブルに絵を描き始めたころから、
 クレヨン、鉛筆、シャープペンシル、筆、ボールペン、マーカーペン
 手が大きくなるのとおんなじテンポで、文具も変わってきた。
 塗る範囲は狭く、使う色は多く、線は細かく、複雑に。

 それでは、今。
 おしょうゆの筆で何が描けるだろう。

 

 

入口から所せましと並べられた商品は、種類ごとに棚分けされている。
シャーペンの棚一列に兄弟――振るだけで芯がでるもの、持ち手が柔らかなもの、付箋を内蔵するもの――が並び、
「棚の裏は消しゴム!」と可愛いポップが相棒の居場所を告げる。

もちろん、ポップは店員と文具たちの手作りで、使用感と楽しさをダイレクトに伝えてくる。
好きな人が、好きなものを、好きになってくれる人のために作られた空間は、
真に心地の良い居場所になることを、実感する。

 

私たちのつくる家も、”暮らし”が好きなあなたへ届きますように。

 

 

トマト、の赤と、ケチャップの赤は違う。
パプリカの赤も、お姉さんの口紅も、先生の赤ペンも、全部違う。
ある人が言ったのは、トマトの赤は#c20020で、パプリカの赤は#d8002e
それでも、トマトとトマトも、トマトと#c20020も、全く違うんだから、わからない。
赤、という言葉の乱暴さに、ドキドキする。

 

 

歩みを進めてたどり着いたのは、カラーペンの群生地。
今日のお目当てでもなく、私の一番好きな画材はクレヨンだけど、手軽さではこいつの勝ち。
しかも、ずるいことにオフィスでも家計簿でも友達への手紙でもちょこっと使える。
一本くらい、あと一本、で増えてしまう。
そこにも色に名前があった。
『ミカン色』
この絵のミカンはおいしそうな色だけど、毎年家でたべてるミカンとは違う。
きっと
「ああ、これ、私のミカンです。」って人が現れて、買っていくんだろうな。
冬に、ミカンと一緒にミカン色のペンを置いたら、どうだろうか。

 

何も描かれていないスケッチブックが、好きだ。
これから何を描こうか、破かれるのか、濡れるのか、貼られるのか、渡されるのか。
次に好きなのは、最後の一ページが残ったスケッチブックだ。
一ページからずうっとめくって、最後はおのずと、描かれるだろう。

 

好きな文房具を、取って

 

結局、カラーペンを連れて、ドアをでる。
買おうと思っていた子とは違う仲間も増えたけど、カラフルな日になるならよしとする。
ペン立てにお気に入りの色が入っていれば、それは十分に、素敵なインテリアじゃないか。
まだ描かれていないスケッチブックを眺めて、今日は手紙でも、かこうかな。

 


≪今回の言葉≫
*暮らし/住まい/家/インテリア/リフォーム/リノベーション
*物語/本/食/衣/旅/出会い/思考/文化/芸術
*高崎、Hi-NOTE。文具を愛する文具店
*まっさらなスケッチブックと、まだ渡していない手紙