群馬県高崎市のリフォーム・リノベーション

事業企画部門

No.03 市場

投稿日:2017.06.19


 

 遠くから、声が聞こえる。
 風に乗って、音が聞こえる。
 乾いた草と、あたたかな大地の音だ。
 サンポーニャが、響く。

 

 

No.03 市場

 

 

音楽の街、高崎。
実のところ、前橋から引っ越してきた私は、まだ高崎をよく知らない。
小さい頃から街を歩くのが好きだった私は、週末、まだ知らない街を歩いてみた。

 

通りを探してたどり着いたのは、煉瓦通り。
穏やかな色の煉瓦が敷かれた小道には、色とりどりの品物と多くの人がいた。
本日は、晴天なり。

青空の小道で、フリーマーケットだ。
 

 

 ぴょんぴょんと跳ねる姿に現代人は何を思うのだろうか。
 キタナイ?カワイイ?見たことない?
 サイフォンのような口、翅のない姿。
 踊るのだ、と人は言う。

 

 

昔集めていたおもちゃ、新品の帽子、くたっとしたTシャツ、手作りの箱庭。
なんでもあり、のカラフルな世界は、呼び声と掛け声で賑わっていた。
背中を丸めて品物を見ながら歩き、掘り出し物に飛び跳ねる。
語源はどうあれ、蚤の市。襤褸も錦も平平等(へらへいとう)。

 

 

そんな風に通りを眺めていると、不思議とアルバムを一気にめくっているような
春にだけ川で泳ぐ鯉のぼりを見ているときのような
そんな気持ちになる。

 

 

 笛が吹かれた。
 コンドルが、飛ぶ。

 

 

通りの奥までつくと、楽器を鳴らす人、手を鳴らす人、踊る人。
音楽の街、の中心にたどり着いたのかもしれない。
高らかに響く笛の音と、心地よいギターのアンサンブル。
屋外である事を忘れてしまうくらい、心地の良い、一つの空間があった。

 

街を歩くと、なんだかちょっと得した気になる。
通勤で、通学で、いやなことがあった帰り道で、
ちょっとだけ、楽しくなれる気がする、のだ。

 

 

 『よい日やら蚤がをどるぞはねるぞよ』

 

 


≪今回の言葉≫
*暮らし/住まい/家/インテリア/リフォーム/リノベーション
*物語/本/食/衣/旅/出会い/思考/文化/芸術
*ロス・アンデスの皆様、素敵な演奏
*小林一茶 改造文庫 一茶七番日記(上巻)萩原井泉水校訂 p321  文化十年五月の句より