群馬県高崎市のリフォーム・リノベーション

事業企画部門

No.01 公園

投稿日:2017.06.08

 

 小さいころ、そして大人になった今。
 ある程度の時間をスキップして、人は公園に帰ってくる。
 公園と大人を繋いでくれる多くは子供。その中間に立っている私。
 久しぶりに公園へ帰ってみることにした。

 

 

No.01 公園

 

 

まだ桜の見ごろな春。
友人と4人、夜桜散歩の会と称して公園に集まる。
本当は大勢で花見を、と思ったのだが、恋に悩める友人の話を聞く集いとなった。
じっくりゆっくりカフェで話を聞いてから、すっきりとした夜風に吹かれる。
花見といっても花は脇役、主役はおしゃべりと言わんばかりに花を咲かすのだった。

 

夜の公園といっても、花見のシーズンは人が多い。
手をつないで歩く老夫婦、仕事帰りのOL、部活終わりの学生。
様々な人が、桜を理由に集っている。
やるじゃん桜、と思いながら、公園について考える。

 

公園は、私たちの暮らしの中でもっとも敷居の低い公共の場であったと思う。
というのも、その場所はショッピングモールやカフェなど、小売りの場に取られて久しい。
ポケモンGOでちらりと世間の目線を取り戻したものの、
誰でもいつでも集える場としての公園は、弱っているように感じる。

 

 

 私たちはどこにいることを許されるのだろうか。

 

 

ぐるりと桜のトンネルも周りきり、大きな池の端についた。
池にはおしどり夫婦だろうか、カモが2羽。
メスは寝ているのに、オスが寝たふりをしながらそろーっと近づいて、
追い返されてを繰り返している。
昼間の悩みを忘れてしまうようなゆったりとした時間。
大人の公園もいいものかもしれない。

 

さて帰ろうというときに、数人が池のほとりで談笑しているのを見つけた。
何を見ているんだろう。
こちらもそろーっと近づいてみると、圧巻。
池を囲む木が開けた場所に座れば、周りの桜と池の桜。

 

「今度から、ここがおすすめの場所なんだって案内しよう。」

 

悩める友人は晴々とした顔でそんなことを言いながら帰っていった。
きっと、この公園を歩くたびに、この場所とカモの話をするに違いない。
私は出てこないだろうな。
恋するカモのバタ足は、水面の下で静かに力強く動いていた。

 

いつか。
仕事としてか、個人としてかはわからない。
それでも、夜桜を理由にしないでも、友達でなくても、子供でなくても。
誰もがふらりと集まれるような場、あったらいいなを形にしたい。

 

次は十五夜に来ようかなと、月の光に照らされた桜を見て思う。

 


≪今回の言葉≫
*暮らし/住まい/家/インテリア/リフォーム/リノベーション
*物語/本/食/衣/旅/出会い/思考/文化/芸術
*群馬県前橋市 敷島公園 素敵な友人と共に。